総会長挨拶

総会長: 岡田 浩一

総会長 岡田 浩一
埼玉医科大学腎臓内科 教授

2023年6月9日から11日の予定で、第66回日本腎臓学会学術総会をパシフィコ横浜で開催させていただきます。ここ3年間の学術総会は新型コロナウイルス感染症との共存に対応した、いわばウイズコロナ時代のハイブリッド形式でしたが、本年度はポストコロナ時代に入って初めての完全対面形式を予定しております。

今回の学術総会のテーマは『腎臓学を振り返り、新たな展望を醸成する』とし、Isaac Newtonが友人にあてた手紙の中で記したフレーズ”(If I have seen further, it is by) Standing on the shoulders of Giants.”をスローガンとさせていただきました。折しも、本学術総会開催年度は、2018年に厚生労働省が今後の10年間の指針となる「腎疾患対策検討会報告書」を発出して5年目の節目の時期にあたり、進捗状況を評価して折り返しに臨む重要な年度となります。

この報告書に挙げられ、また日本腎臓学会の5か年計画とも共通点を有する腎疾患対策の5つの柱は、
1) 普及啓発
2) 地域における医療提供体制の整備
3) 診療水準の向上
4) 人材育成
5) 研究開発の推進
です。そこで本学術総会では、この5つの柱を軸に日本腎臓学会とその学会員の様々な取り組みの達成度の検証とその結果を踏まえた新たな展望の醸成を通して、腎臓学の臨床と研究における裾野を俯瞰しつつその足場をしっかりと固め、より一層の卓越性の追求に資する機会としたいと考えております。

今大会の具体的な企画に関しては、内田啓子先生が委員長を務められる日本腎臓学会プログラム委員会のメンバーの方々と相談しつつ、『腎臓学を振り返り、新たな展望を醸成する』というテーマに沿ったプログラムを練り上げて参りました。日本腎臓学会員の皆様おかれましては、ぜひパシフィコ横浜にご参集いただき、多彩なプログラムを満喫し、できましたら活発なご討議に加わっていただければ幸いです。学会場で皆様のお顔を直接拝見させていただきますことを、たいへん楽しみにしております。

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